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  • NASSH(ナーシュ)始まる

    2012-06-30 23:27
    NASSH(ナーシュ)って何?って当然聞かれるはず。
     答え:私が所属する学会の略称。正式にはNorth American Society for Sport History(北米スポーツ史学会と訳す)。
     北米というのは、だいたいアメリカとカナダ。そこのスポーツの歴史を研究するひとが集まる学会だ。とはいっても、メキシコ人もフィンランド人もいる。フランス人もブラジル人もいる。アジアからは韓国人、中国人も多い。それでも「北米」でいいのか、といわれると、たしかにそうだが、30年以上前に学会が創設されたときは、アメリカ人とカナダ人が中心だったそうだ。今後、名前が変わることはあるかもしれないけど。
     気になっていると思うからいうが、日本人はいるのか?
     それが実に少ない。今回の学会も、開催前の予想は私一人。日本人の会員はいるようだが、過去3年間出席して、日本人に出会ったことはほとんどない。
     メジャーリーグや、プロバスケ、プロフットボール、日本であれだけ人気があるのに、その歴史を研究しようという人がいないのはどうして?
     日本でスポーツ研究をやろうという人はアメリカを敬遠するからか?
     ほんとのところはわからないが、これだけはいえる。日本でスポーツを研究しようという人は、ヨーロッパ(イギリス)のスポーツをやりたがる(近代スポーツ発祥の地だから当然といえば当然)。日本で、スポーツもアメリカも好きな人は、スポーツビジネスをやりたがる。だから、私のようにアメリカのスポーツ史を研究しようとするひとが少ないのだろう。
     年に一度のNASSHの年次大会は、だいたい隔年でカナダとアメリカで開催する。今回はたまたまバークレイで開催することになり、私にとってはたいへん好都合。
     そんなわけで、今回もどうせ日本人はいないだろうと高をくくっていた。
     ところがどうして、縁とは不思議なもんである。
     学会初日、ホテルフロントは再会をよろこぶ学会員で沸き返っていた。その盛り上がりにやや圧倒されながら、すみっこにポツンとすわっていた、およそ外見は日本人らしくない女性の隣に腰を下ろすと、「日本人ですか?」と、きれいな発音で話しかけられた。なんとこのSさん、メキシコ人だけど、筑波大学の院生として日本に12年間も滞在していたとのこと。東日本大震災のために、夫、子供二人と一時母国に避難中だそうだ。
     おやおや、日本語が喋れるだけでなく、私の母校に在学中の方に出会えるとは、と、うれしくなってたくさん話をしていると、「こんにちわ、お久しぶりです」と、思いがけず、同じく筑波でアフリカ系アメリカ人(黒人)アスリートの歴史を勉強している大学院生Kくんがひょっこり現れた。私と専門領域の近い、貴重な研究仲間である。
     こうして、メキシコと日本とアメリカからの三人が偶然にも学会で一緒になった。
    さて、その成果は? 
  • ゲイパレードを観る

    2012-06-28 17:35
    ゲイとは同性を愛する人のこと。ホモとかレズとかも呼ばれ、日本では芸能界でゲイであることを売り物にしているタレントも目立つ。しかし一般社会ではまだまだ認知されていないようだ。アメリカではゲイの権利が声高にさけばれ、最近では同性婚を認めようとする風潮も高まっている。
     ゲイパレードとはゲイたちが年に一度、ゲイの聖地といわれるサンフランシスコで二日がかりで行うお祭りのハイライトをなすパレードのこと。全国的、いや世界的(?)に有名で、これを見るために大勢が聖地へと押し寄せる。私もその人波に乗り、ゲイ運動の象徴レインボーフラッグの真下、グランドスタンドでパレードを見守った。これが可能になったのも友人Kさんの粋なはからいのおかげである。
     提灯のようにマルマルとした男性二人、女性二人が相乗りする、あるいは一人乗りの多数のハレーダビッドソン(オートバイ)がダダダダッとけたたましい音をたてて走り去る。続いてサイクリストが誇らしげにペダルを漕いで進んでいく。レインボー色の風船を身にまとったダンサーの行進、サンフランシスコ名物ケーブルカーなどが続く。ケーブルカーは美しい装飾を施され、ディズニーランドのエレクトリカル・パレードのように華やかに、笑顔を振りまく人々を乗せている
     実に様々な集団・組織がパレードに参加している。自身ゲイでありゲイの権利のために運動する政治家がいる。 警察、軍隊に籍を置くゲイ、弱々しいと見られないかという批判を向こうに、堂々と胸を張る。教育者のゲイ、子供に悪影響を与えるとヘテロ(異性愛)の親に対して、価値観の多元性の意義を説く。
     養子縁組を推奨するゲイ、自分たちのDNAを受け継ぐ子孫を求めず、養子制度を積極的に利用しようとする。動物愛護団体のゲイ、カップル二人とペット二匹の暮らしをライフスタイルとして勧めている。
     ゲイパレードは、ヘテロである私に、多様性に対する寛容さを極限まで高めるよう強く迫ってくる。それはパレードだけにとどまらない。帰途のバート(サンフランシスコとバークレイを結ぶ高速鉄道)の中でも、パレード帰りの、実に多様な人々に遭遇した。
     日が落ちて肌寒いにもかかわらず下着姿のままで、背中に羽をつけた美少女(AKBの小嶋陽菜に似ている)。きっと家からこの姿で出てきたのだろう。肥満であることを誇りであるかのようにでっぷりとした下腹を突き出している黒人の少女。おへそにピアスをしている。歩行補助器のような台車にバーベキューの食べ残しの肉串をのせた皿をおいて、満員電車から悠然と下車する中年女性。晩飯に食べるつもりなのか。
     ほこりまみれの肉串でも、でっぷりした下腹でもなく、「こじはる」似の美少女を見続けていたかったヘテロでオヤジな自分が、あまりに陳腐で時代遅れに思えてきて、半世紀かけて築いてきた常識の足場が、ぼろぼろと崩れていくような感覚にとらわれた。 
  • アメリカにもどる

    2012-06-25 19:12
    20日ぶりにバークレイ通信に筆を入れる。
     日本滞在中にもいろいろあった。それはそれで大切な記憶のページに書き込まれている。しかし文字にはなっていない。おそらく孤独の度合いと文字の量は比例しているのだろう。
     核家族の一人ひとりはもちろんだが、兄妹、両親、親戚、友人、職場の方々、日本では人間関係の渦中に身を置いている。こちらから何もしなくても、何かが起こって思考や行動を必要とされる。ここアメリカでも、もちろん人間関係とは無縁とはいえないが、わずか2か月で築いたものははるかに狭い。
     帰ってきた。さて何をしようか。
    「すべきことリスト」の項目は長く連なってるが、とりあえず「今したくないことリスト」も同じくらい長い。
     腹がへった。
    このまま何も口に入れなければ、念願の体重減はまちがいないが、やっぱりそうもいかない。
     朝5時から開いているセイフウェイへ。食べるもの確保が生活への第一歩、それは日本でもアメリカでもかわらない。
     5:00AM。サマータイム中といってもさすがに東の空は明るくなっている。仕事についたばかりの店員さんたちは、こころなしか動きもおそく、ソロリソロリにみえる。
     独り言をぶつぶついってる卵係のお兄さん、ちょっとこわいので近づかないようにする。
     段ボールを山のように積み上げたベーコン係のおじさん、目を合わせてくれない。
     「アンタ、何がほしいの」とレタス係のおばさん。「エート、おいしくて、やすいやつね」「アンタ、買い物うまそうね」 アハハ、(笑顔は万国共通だ)。
     日曜に朝一で食材を買い込んでいる東洋人を、ちょっと不審がっていたおばさんともうちとけることができた。
     レジにはだれもいない。ウロウロしてるとおじさんがやってきた。
     「まだ店は開いてるような、開いてないようなもんなんだよ」と、言い訳のような愛想のような弁。
     「さっき、ジャパンから帰ってきたばかりなんだ」
     「オー、ウェルカム!」
     そう言ってもらって、ちょっと地に足がついた気分になった。
     しめて48.77ドル、ラッキーセブンが二つならんで、縁起よさそうだ。
     店をでるとこで、「この哀れな貧民にお恵みを―」と老女。ますますアメリカに戻った気分が高まる。
     今日はサンフランシスコで有名なゲイパレードの日(同性愛者が行う毎年恒例行事)。
     よし、ご飯たいて、味噌汁とベーコンエッグを腹に詰め込んだら出かけるとしよう! 
  • 一時帰国しています

    2012-06-12 05:11
    6月6日から23日まで一時帰国しています。
    バークレイ通信はその間お休みです。
  • SFO土産さがし

    2012-06-05 22:43
    6月5日、久しぶりの日本へ。SFO(サンフランシスコ)の空港へむかう。
    ちなみに「サンフランシスコ」という名称を土地っ子は「サンフラン」とは略さないそうだ。「サンフラン」は日本の観光業界に流通している、いわばジャングリッシュである。
     さて、いよいよ日本へ。帰国直前の途上でいつも考えること。まずは、お土産を買わない言い訳。といってしまうと、いかにも冷たい夫・父親に思われるかもしれないが、おカネの問題というより、アイディアの問題で、これっという品に出会うことがないのだ。
    思いつく言い訳はいろいろある。「何回も来てるし」、同系の理由として「次回もあるし」、それから「いいものがなかった」、「急いでた」等々。
     ところが、いざ空港に足を踏み入れると、たいてい「買わなければ」という愛情の目覚めのような、義務感の圧迫のようなものを覚え、結局何か買うことになる。
     日本への土産というと、高いものから安いものまでいろいろ選択肢はあるが、基本的には二つの系統に分けられる。「お腹に入るもの」とそうでないものである。
     その一、お腹に入るもの。個体であれ液体であれ、口から体内に入って吸収される運命にある。そのプラス面といえば、失敗しても、消えてなくなるから大失敗にならないこと。マイナス面は、その裏返しで、思い出としては残らない。
     その二、お腹に入らないもの。リビング、キッチン、玄関、あるいはトイレのような、屋内(屋外ももちろんありえる)のさまざまなスペースを飾りたてることが期待される。しかし多くの場合、脚光を浴びる短期間を除けば、捨てられないゴミになる運命である。プラス、マイナスは、その一の裏返し。思い出としていつまでも残ってくれるが、(たいていの場合)気に入られることなく大失敗に終わる。(子供部屋を飾るはずだったのが、私の部屋に溜まっている数々の品を思い起こすところ。)
     しかし、である。パークレイに数週間滞在して賢くなったのか、その一、その二にも当てはまらない第三の選択があることに気づいた。今回はこれに賭けてみる。
     その三、そう、「頭に入るもの」である。
     といっても、最初から高いものというわけにはいかない。これで失敗したら、次回はすこし値段を釣り上げて挽回することが可能。高いもので失敗すると、もう後がない。
     というわけで、1ドル、5ドル、10ドル、15ドルという4つの値段レベルの品々を買う。いずれも第三の新しいカテゴリーに属するものだ。
     さて、その正体は?そして反響は?(ここでひっぱりたいとこだが、別ネタが控えているので、直ちに種明かしとする)。
     1ドル(SFO写真はがき)、5ドル(SFO写真カレンダー)、10ドル(英訳『ワンピース』)、15ドル(ドクタースースとエリック・カール絵本)。前の二つは美しいイメージとして頭に残る。後の二つは英語力として、やはり脳みその一部となる。
     なあんだ、と当ての外れた顔が目に浮かぶようであるが・・・。 

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